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親知らずとは、正式には第三大臼歯(だいさんだいきゅうし)と呼ばれる歯のことです。歯列の一番奥に位置し、10代後半から20代にかけて生えてくることが多いです。最大で4本生えてくる可能性がありますが、全く生えてこない人や1本しか生えない人もいます。
また、斜めや横向きに生えることもあります。そのような場合、トラブルにつながるおそれもあるため抜歯が推奨されるケースも多いです。
今回は、親知らずが横向きに生える原因や横向きに生えるリスク、抜歯の流れ、抜歯後の注意点などについて解説します。
親知らずが横向きに生える原因

親知らずは横向きや斜め向きに生えてくることもあります。これには、顎のスペースや遺伝的な要因、親知らずが生え始めるタイミングなどが関係しています。
ここでは、親知らずが横向きに生える主な原因を紹介します。
顎のスペース不足
顎が狭く歯がきれいに並ぶスペースが足りないと、周囲の歯に押し出されるようにして横向きに傾くことがあります。とくに、下の親知らずが横向きに生えるケースが多いとされています。
現代人は、食生活の変化によって顎の発達が不十分になる傾向があります。硬いものを噛む機会が減った結果、顎の骨が成長せず、歯が生えるためのスペースが十分に確保されにくくなっているのです。
遺伝的要因
親知らずが横向きに生えるかどうかには、遺伝も大きく関係しています。例えば、親や祖父母が親知らずに問題を抱えていた場合、子どもにも同様の問題が起こりやすいと考えられています。顎の大きさや歯の生える位置、歯の大きさなどは、遺伝の影響を受けるためです。
生え始める時期
親知らずは10代後半から20代前半にかけて生えてくることが多いですが、この時期はすでに他の永久歯が並び終わっています。そのため、親知らずが正しく生えるための隙間がなくなり、横向きに生えざるを得ない状況になることがあるのです。
親知らずが横向きに生えるリスク

親知らずが横向きに生えていると、口腔内の健康に影響を及ぼす可能性があります。特に注意すべき問題を以下に詳しく解説します。
虫歯や歯周病のリスクが高まる
横向きに生えた親知らずは歯ブラシの毛先が届きにくく、汚れが溜まりやすくなります。その結果、虫歯や歯周病になりやすくなるのです。さらに、親知らずの虫歯が進行すると手前の健康な歯まで影響を受け、最悪の場合は2本同時に抜歯が必要になることもあります。
定期的な歯科検診と適切な歯磨きが重要ですが、そもそも磨きにくい環境が問題であるため、抜歯が推奨されるケースが多いです。
智歯周囲炎につながる
智歯周囲炎とは、親知らずの周囲に起こる炎症のことです。親知らずが部分的に歯ぐきに埋まっていたり完全に生えていなかったりする場合、できた隙間に細菌が入り込み、炎症を引き起こすことがあります。
炎症が悪化すると、歯ぐきの腫れや痛みだけではなく、口が開きにくくなったり発熱やリンパの腫れなど全身症状が出たりすることもあります。炎症が慢性化した場合は、継続的に治療が必要になる可能性もあります。
噛み合わせが乱れる
横向きに生えた親知らずは、その隣にある第二大臼歯に強い力を加えます。この圧迫によって隣の歯が前方に押されると、歯並び全体に影響を与えることがあります。
前歯が押し出されて歯列が乱れることで、咀嚼や発音への悪影響、顎関節への負担増加といった機能面でのトラブルが引き起こされる可能性も考えられます。
横向きに生えた親知らずは抜歯が必要?

横向きの親知らずは必ずしも抜歯するわけではありませんが、抜歯が推奨されることが多いです。これは、将来のトラブルを避けるためです。
一方、完全に骨の中に埋まっていて周囲に悪影響を及ぼす兆候がない場合などは、経過観察となることもあります。ただし、抜歯の必要性を自己判断するのではなく、歯科医師に状態を確認してもらうことが重要です。
横向きに生えた親知らずを抜く流れ

ここでは、横向きに生えた親知らずを抜く際の一般的な流れについて解説します。
カウンセリングと検査
まずは、カウンセリングと検査を行います。この際、視診や触診に加え、レントゲンやCT検査を行い、歯の傾きや周囲の骨、神経の位置関係を詳しく把握します。
検査結果をもとに、抜歯の必要性や方法、リスクについて詳しく説明し、患者さまの同意を得たうえで治療方針を決定します。
抜歯の準備
抜歯する前には、痛みを和らげるために局所麻酔をします。また、緊張や恐怖心が強い場合には、笑気麻酔などの鎮静法を用いることもあります。
抜歯
実際の抜歯処置では、まず歯ぐきを切開し、骨を少し削って親知らずの一部を露出させます。次に、歯をいくつかの部分に分割して、慎重に取り除きます。完全に横向きに生えている場合、歯の頭の部分と根の部分を切り離して、一つずつ取り出す方法が一般的です。
処置中は麻酔が効いているため痛みは感じませんが、押されるような圧迫感や振動を感じることがあります。
抜歯後の処置
歯を抜いたあとは、切開した歯ぐきを縫合し、止血のためにガーゼを噛んでもらいます。抜歯後は麻酔がしばらく効いているため痛みを感じにくいですが、麻酔が切れてくると痛みや腫れが出ることがあります。そのため、抗生物質や痛み止めなどの薬が処方されるのが一般的です。
また、腫れや出血を抑えるための注意点を説明しますので、注意事項を守って口腔内の清潔を保つことが重要です。
通院と経過観察
親知らずの抜歯後は、数日から数週間かけて組織が回復していきます。この間、術後の経過観察のための通院が必要になる場合もあります。回復が順調かどうか、傷口に異常がないかを確認したり、抜糸したりすることが目的です。
横向きに生えた親知らずの抜歯後の注意点

横向きに生えた親知らずを抜いたあとは、いくつかの注意点を守ることが重要です。以下で紹介する注意点を守ることで、トラブルを防ぎながらスムーズに回復を迎えられます。
安静にする・患部を冷やす
抜歯後は、患部が腫れるのを防ぐために、できるだけ安静に過ごしましょう。氷まくらや保冷剤を使って患部を冷やすと、腫れや痛みを軽減しやすくなります。冷やす際は、直接肌に当てずにタオルなどで包み、20分ほどを目安にしてください。
1~2時間はガーゼを噛む
抜歯直後は、傷口からの出血を抑えるためにガーゼをしっかりと噛みましょう。歯科医師から指示された時間は、ガーゼを噛むようにしてください。ガーゼは30分~1時間ほどで新しいものに交換し、止血が確認できれば外します。
飲酒や喫煙を控える
飲酒や喫煙は抜歯後には避けるべきです。アルコールには血管拡張作用があり、抜歯後の傷口から出血するリスクが高まります。また、喫煙をすると血流が悪くなります。
抜歯後の傷口の治癒が遅れるため、抜歯後の経過が悪くなるおそれがあります。
口腔内を清潔に保つ
抜歯後も口腔内を清潔に保つことは非常に重要です。歯科医師から処方されたうがい薬を使用し、優しくうがいして口の中を清潔に保ちましょう。
強くうがいをすると手術部位を刺激するおそれがあるため注意しましょう。歯磨きやうがいは優しく行うようにしてください。
まとめ

親知らずが横向きに生える原因には、顎のスペース不足や遺伝的な要因、成長期の歯の萌出タイミングなどが考えられます。横向きに生えた親知らずは、隣の歯や歯ぐき、噛み合わせにも悪影響を及ぼす可能性があるため、放置せずに歯科医院での診断・治療を受けることが大切です。
抜歯を検討する際には、費用や治療の流れ、術後の注意点についても事前に確認し、納得したうえで治療を受けましょう。
品川港南歯科・矯正歯科クリニックでは、痛みや施術時間を抑えながら自然な仕上がりの治療を目指しています。マウスピース矯正やセラミック治療、虫歯治療、ホワイトニングなどにも力を入れています。


