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2026年09月24日

親知らずが斜めに生える原因とは?抜歯の必要性や注意点も

顔の骨格の透過図から斜めに生えた親知らずを拡大したイメージ

「親知らずが傾いて生えていると言われたけれど、このままにして大丈夫?」「痛みがなくても抜いたほうがよい?」と疑問におもわれている方もいるのではないでしょうか。

親知らずは、まっすぐ生えるだけでなく、手前の歯に向かって傾いて生えたり、歯肉や顎の骨の中に埋まった状態になったりすることがあります。見た目では問題がないように思えても、生え方によっては周囲の歯や歯肉に影響を及ぼす場合があるため、状態に応じた判断が必要です。

では、なぜ親知らずは傾いて生えるのでしょうか。また、斜めに生えた親知らずは必ず抜歯する必要があるのでしょうか。

本記事では、親知らずが斜めに生える原因から起こり得るトラブル、抜歯が必要となるケース、抜歯の流れについて解説します。

親知らずとは

親知らずの生えたレントゲン画像

親知らずとは、永久歯のなかで最も奥に位置する歯で、第三大臼歯や智歯とも呼ばれます。前歯から数えると8番目にあたり、一般的には20歳前後に生えてきます。

親知らずは上下左右に1本ずつ、最大で4本ありますが、必ずしも全員に4本そろっているわけではありません。もともと親知らずがない方もいれば、歯は存在していても歯ぐきや顎の骨の中に埋まったまま、口の中に出てこない方もいます。

また、生え方にも個人差があり、まっすぐ生える場合だけでなく、斜めや横向きになっている場合もあります。口の中を見ただけでは親知らずの状態を確認できないこともあるため、歯科医院では必要に応じてレントゲン撮影を行い、位置や向きなどを確認します。

親知らずが斜めに生える原因

十分なスペースの無い場所に斜めに生えた親知らずの透過図

親知らずが傾いて生える主な理由の一つは、親知らずが生えてくるためのスペースが足りないことです。

親知らずは永久歯のなかでも最後に生えてくる歯です。そのため、親知らずが生える時期になったとき、歯列の一番奥に十分なスペースが残っていないことがあります。

生えるためのスペースが不足していると、親知らずがまっすぐ出てくることができず、手前の歯に向かって傾いて生えてくる場合があります。また、親知らずの一部だけが歯ぐきから出ている場合や、歯全体が顎の骨の中に埋まっている場合もあります。

親知らずがどの方向を向いているのか、どの程度埋まっているのかは、口の中を見ただけでは判断できないことがあります。そのため、歯科医院ではレントゲン撮影などによって親知らずの位置や向きを確認します。

親知らずが斜めに生えることで起こるトラブル

斜めに生えた親知らずが隣の歯に負担をかけているイメージ

親知らずが傾いて生えていると、歯ブラシが届きにくい場所ができるほか、手前の歯と接することで周囲に影響を及ぼす場合があります。ここでは、傾いて生えた親知らずによって起こり得る主なトラブルについて解説します。

虫歯や歯周病のリスクが高まる

親知らずが傾いて生えていると、手前の歯との間に歯ブラシが届きにくくなります。歯垢や食べかすが残りやすくなるため、親知らずだけでなく、手前の歯が虫歯になることもあるのです。

また、親知らずの一部だけが歯ぐきから出ている場合は、歯と歯ぐきの間に汚れがたまり、周囲に炎症が起こることがあります。これを智歯周囲炎といい、腫れや痛みが生じ、炎症が強くなると口を開けにくくなる場合もあります。

隣の歯に負担をかける

傾いて生えた親知らずが手前の第二大臼歯に接している場合、手前の歯の根に影響を与えることがあります。

特に注意したいのが歯根吸収です。これは、親知らずが接している部分で、手前の歯の根が吸収される現象です。初期には自覚症状がないこともあり、レントゲン検査で見つかる場合があります。

第二大臼歯は、食べ物を噛むうえで大切な永久歯です。歯根吸収が進むと、手前の歯の治療が必要になる場合もあります。そのため、傾いた親知らずが手前の歯に触れている場合は、手前の歯の根に影響が出ていないか確認することが大切です。

斜めに生えた親知らずは抜歯が必要?

親知らずの模型と光るハテナマーク

親知らずが傾いて生えているからといって、必ずしも抜歯が必要とは限りません。親知らずの状態や周囲の歯への影響などを確認したうえで判断します。ここでは、抜歯を検討するケースと、抜歯せずに経過をみるケースについて解説します。

抜歯が必要なケース

傾いて生えた親知らずの周りで腫れや痛みを繰り返している場合は、抜歯を検討します。また、親知らずや手前の歯が虫歯になっている場合、親知らずの影響で手前の歯の根が吸収されている場合なども、抜歯を検討するケースです。

特に、親知らずの一部だけが歯ぐきから出ていると、歯ブラシが届きにくく、清潔な状態を保つことが難しくなります。炎症を繰り返している場合は、一度症状が治まっても再び腫れたり痛んだりする可能性があるため、抜歯が選択肢となります。

抜歯が不要なケース

親知らずが傾いて生えていても、必ず抜かなければならないわけではありません。

痛みや腫れなどの症状がなく、手前の歯や周囲の組織にも問題がみられない場合は、すぐに抜かず経過をみることがあります。また、親知らずが顎の骨の中に埋まっていて、周囲に悪影響を及ぼしていない場合も、状態を確認しながら経過観察となることがあります。

抜歯をしない場合も、親知らずや周囲の状態が変化する可能性があるため、歯科医院で定期的に確認することが大切です。必要に応じてレントゲン検査を行い、親知らずの位置や手前の歯への影響などを確認します。

斜めに生えた親知らずを抜く流れ

抜歯用器具と親知らず

傾いて生えた親知らずの抜歯では、事前に歯の位置や向きなどを確認したうえで処置を進めます。ここでは、傾いて生えた親知らずを抜く流れをご紹介します。

診察とレントゲン撮影

まず口の中を診察し、親知らずの生え方や歯ぐきの状態、手前の歯への影響などを確認します。その後、レントゲンを撮影し、親知らずの向きや深さ、歯根の形などを調べます。

下顎の骨の中には、あごの感覚に関わる下歯槽神経が通っています。下の親知らずの歯根と下歯槽神経が近い場合もあるため、レントゲンで位置関係を確認することが大切です。

安全に抜歯を行うため、治療中の病気や服用している薬、薬に対するアレルギーがある方は、事前に歯科医師へ伝えてください。

局所麻酔と切開

抜歯する部分に局所麻酔を行い、処置中の痛みを抑えます。親知らずが歯ぐきに覆われている場合は、歯ぐきを切開して親知らずが見える状態にします。

さらに、親知らずが顎の骨に埋まっている場合は、歯を取り出すために周囲の骨を一部削ることがあります。切開や骨を削る処置が必要かどうかは、親知らずの位置や埋まり方によって異なります。

歯の分割と摘出

斜めや横向きに埋まっている親知らずは、そのままの状態では取り出しにくいことがあります。その場合は、親知らずをいくつかに分割し、少しずつ取り出します。

縫合と圧迫止血

親知らずを取り出したあとは、抜歯した部分を確認し、必要に応じて洗浄します。歯ぐきを切開した場合は、傷口を糸で縫います。その後、ガーゼを噛んで傷口を圧迫し、出血が治まるのを待ちます。

ガーゼを噛む時間は、歯科医師の指示に従ってください。縫合した場合は、後日、傷口の状態を確認し、抜糸を行うことがあります。

斜めに生えた親知らずを抜いたあとの注意点

注意点とビックリマークが書かれたスケッチブックを両手に持った人

親知らずを抜いたあとは、傷口が治るまでの過ごし方にも注意が必要です。傷口への刺激や抜歯当日の行動によっては、出血などにつながることがあります。ここでは、抜歯後に気をつけたいポイントについて解説します。

傷口を舌や指で触らない

親知らずを抜いたあとは、傷口に血餅と呼ばれる血のかたまりができます。血餅は傷口を保護し、治癒を進めるうえで大切な役割を果たします。

舌や指で傷口を触ると、この血餅がはがれて出血したり、傷口の治りに影響したりすることがあります。そのため、抜歯した部分が気になっても、できるだけ触れないようにしましょう。

強いうがいを控える

抜歯後に強いうがいをすると、傷口を保護している血餅がはがれ、再び出血したり、傷口の治りが遅れたりすることがあります。口の中に血の味が残っていると、何度もうがいをしたくなるかもしれませんが、強く口をすすぐことは控えましょう。

飲酒や激しい運動を避ける

抜歯当日は、飲酒や激しい運動を控えましょう。血流が促されることで、傷口から再び出血する可能性があるためです。同じ理由から、長時間の入浴も避け、当日はシャワー程度にとどめましょう。できるだけ安静に過ごし、傷口に負担をかけないことが大切です。

処方された薬を指示どおりに服用する

抜歯後には、痛みを抑えるための鎮痛薬などが処方されることがあります。処方された薬は、決められた量や服用するタイミングを守りましょう。痛みが強いからといって、自己判断で薬の量を増やすことは避けてください。

異常があれば早めに受診する

親知らずを抜いたあとは、痛みや腫れ、口の開けにくさなどが現れることがあります。症状の程度や続く期間には個人差があります。

出血がなかなか止まらない、痛みや腫れが強くなるなど、気になる症状がある場合は、歯科医院へ連絡しましょう。また、下の親知らずを抜いたあとに、下唇やあご周辺のしびれなど感覚の変化がみられた場合も、早めに歯科医院を受診してください。

まとめ

斜めに生えた親知らずを歯科医院で処置した笑顔の女性

親知らずは、生えるためのスペースが足りないことで、手前の歯に向かって傾いて生える場合があります。このような親知らずは歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯ぐきの炎症につながるほか、手前の歯の根に影響を与えることもあります。

ただし、傾いて生えている親知らずをすべて抜くわけではありません。痛みや腫れを繰り返している場合や、手前の歯に影響が出ている場合など、親知らずの状態を確認したうえで抜歯を検討します。

抜歯後は傷口を触らず、強いうがいや飲酒、激しい運動を控えるなど、傷口を刺激しないことも大切です。

傾いて生えた親知らずは、自覚症状がなくても周囲の歯に影響を及ぼす場合があります。気になる親知らずがある方は、歯科医院で状態を確認してもらい、必要な対応について相談してみてください。

品川港南歯科・矯正歯科クリニックでは、痛みや施術時間を抑えながら自然な仕上がりの治療を目指しています。マウスピース矯正やセラミック治療、虫歯治療、ホワイトニングなどにも力を入れています。

診療一覧はこちら、ご予約・ご相談も24時間受け付けておりますので、ぜひご覧ください。

監修医情報

監修医

「患者様に寄り添う、献身的な歯科クリニックを実現したい」そう考え、私は品川港南歯科・矯正歯科クリニックを開院いたしました。

口は、「食べる」「話す」「笑う」と、日常生活に欠かせない大事な存在ですよね。
そして、生活でよく使うからこそ、トラブルに見舞われることも。
だからこそ私たち歯科医師は、患者様の生活や人生を第一に考えた、「献身的」な治療を行っていかなければいけないと思うのです。
そのため私は、「献身的」という言葉の意味の通り、歯科医療に全身全霊で取り組み、患者様のお悩みやご希望をくみ取れる治療を続けています。

どんな些細なことでも結構です。歯のこと、口のことで気になる点、ご不安に感じる点がございましたらお気軽にご相談ください。
患者様、お一人おひとりのお悩みとしっかり向き合う治療を行っていきます。

院長 野島 慶司 Keiji Nojima

経歴

  • 2012
    昭和大学歯学部卒業 昭和大学歯学部、昭和大学高齢者歯科研究員
  • 2013
    神奈川県内の歯科医院にて2年間務めた後、都内へ分院展開のため異動
  • 2015
    新規開院から5年間院長として勤務
  • 2020~現在
    品川港南歯科・矯正歯科クリニック院長として、高齢者治療、審美治療、ホワイトニング治療を中心に従事

医療活動

口腔機能が与える健康への影響や、介護予防の重要性などを学ぶことを目的として、【昭和大学高齢者歯科研究員】として、活動。