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審美歯科という言葉が普及し、多くの歯科医院で審美歯科が取り入れられるようになりました。芸能人など人に見られる職業の方だけではなく、一般の方も審美歯科を受ける機会が増えているのが現状です。
一方で、審美歯科についてまだまだ知らないという方も少なくありません。
本記事では、審美歯科とは何か、代表的な治療方法にはどのようなものがあるのかなどについて解説します。費用や、審美歯科治療におけるメリット・デメリットについても解説しているため、ぜひ参考にしてください。
審美歯科とは
審美歯科とは、歯を白くしたり歯並びを綺麗にしたり、口元の見た目を綺麗することを目的とした歯科治療のことです。審美歯科は見た目の改善のみに注力されてきましたが、近年では機能面の回復も併せて行えるようになりました。
歯科治療には、主に審美歯科と一般歯科の2種類があります。
一般歯科と審美歯科の違い
一般歯科とは、歯の機能の回復のみを重視した歯科治療のことです。歯科治療をしなければ、日常生活や生命へ多大なる影響を及ぼす可能性がある症状を治療します。
歯科治療と一般歯科の主な違いは費用です。
一般歯科治療には国民健康保険が適用されるため費用を抑えられます。審美歯科は国民健康保険が適用されないため、全て自身で支払わなければなりません。
また、保険が利用できる一般歯科治療では治療回数が決まっています。カウンセリングの時間が削られたり、治療で気になるポイントがあったとしても治療が終了したりするケースもあります。
審美歯科は治療回数が決められていないため、納得いくまでカウンセリングを受けたり治療ができたりする点も特徴です。
審美歯科の代表的な治療内容
審美歯科の主な治療内容について気になる方もいるかもしれません。審美歯科の代表的な治療内容は、次の通りです。
ホワイトニング
ホワイトニングとは歯を白くする治療法のことです。医療ホワイトニングには、オフィスホワイトニング、ホームホワイトニング、デュアルホワイトニングの3種類があります。
他にも、歯科用のマニキュア剤を塗布して歯を白くする方法があります。
ラミネートベニア
歯を薄く削ってセラミックのシェルを貼り付けるラミネートベニアも、審美歯科に分類されます。ごくわずかに歯の表面を削り、審美性の高いセラミックを貼り付けます。
歯の色だけでなく、形や大きさなども調整することが可能です。
歯列矯正
歯列矯正とは歯並びを改善する方法です。ワイヤー矯正やマウスピース矯正など、さまざまな種類があります。
歯列矯正は歯並びを整えるだけでなく、歯の噛み合わせを整えるなど機能面の改善も期待できます。機能面にも影響しますが、主に見た目の改善を理由に矯正治療を行う方が多いため、自費診療になるケースが一般的です。
ただし、歯並びの乱れの原因が骨格にあり、外科手術を伴う矯正治療の場合は保険が適用されることがあります。
審美修復
虫歯で歯を失った場合や、銀歯を入れても見た目が気になって変えたいと考えている場合など、より審美性が高い素材で歯を補う治療を審美修復と言います。
審美修復で主に使われる素材はセラミックです。セラミックには、金属を混ぜ込んだメタルボンドやプラスチック素材を混ぜ込んだハイブリッドセラミックなど、さまざまな種類があります。
クリーニング
クリーニングは保険診療で行えるケースもありますが、保険診療で行うクリーニングは虫歯や歯周病の予防が目的です。また、施術時間が限られているので、一度で十分に汚れを落とせないこともあります。この場合、何度かクリーニングを受けなければなりません。
一方、審美歯科で行われるクリーニングでは使用する機材や薬剤を自由に選択でき、一度の施術の制限時間もありません。また、タバコのヤニなどの強固な着色を除去するクリーニングも、保険診療では受けられませんが審美歯科なら可能です。
一度のクリーニングで徹底的に汚れを落としたい、忙しくてクリーニングの時間が確保できないという方に向いているかもしれません。
審美歯科の費用
審美歯科は、保険適用外の診療となるためすべて自費診療です。自費診療は歯科医院によって自由に値段を設定できるため、同じ施術でも歯科によって費用は異なります。
治療法ごとの一般的な相場は、次の通りです。
・オフィスホワイトニング:1回1~5万円
・歯列矯正:10~150万円
・審美修復(セラミックの場合):8~18万円
・クリーニング:5,000~3万円
気になる治療がある方は、どのくらいの費用で受けられるのかを各医院のホームページであらかじめ確認しておきましょう。
審美歯科の費用は医療費控除の対象になる?
医療費控除とは、世帯全員が1年間に支払った医療費が基準額を超えた場合に、超過支払い分の医療費が控除されて税金の一部が還付される制度のことです。
審美歯科の治療費は、基本的に医療費控除の対象にはなりません。審美歯科は見た目の改善など美容目的で行われることが多く、病気の治療・機能の回復を目的としていないためです。
ただし、医療費控除の対象になるケースもあります。例えば、噛み合わせに大きな問題があり、それを改善するために受ける矯正治療は、医療費控除の対象になる可能性があります。
審美歯科のメリット・デメリット
審美歯科を受ける時には、メリット・デメリットについても理解する必要があります。審美歯科のメリット・デメリットは、次の通りです。
審美歯科のメリット
審美歯科のメリットは、見た目が良くなるという点です。審美性が高まると、表情が明るくなったり、活力を取り戻して生活できたり、クオリティー・オブ・ライフに大きく関係していると考えられます。
口元の見た目が悪く不健康そうに見えると、社会的な評価が下がったり、印象が悪くなったりすることがあります。見た目が良くなれば、生活の質を高められる可能性があるのです。
また、口の中もチェックしてもらえるので異常の早期発見にもつながります。
審美歯科のデメリット
審美歯科のデメリットは、費用が高い点です。審美歯科には基本的に保険が適用されず、医療費控除の対象にもなりません。
自費診療なので、数万円~数十万円ほどかかることが多いです。費用面から治療を中断せざるを得なくなるケースもあるでしょう。
また、審美歯科では、機能性よりも見た目が優先される傾向にあります。治療内容によっては、健康な歯を削ったり抜いたりすることがあるのです。
削れば削るほど歯の寿命は縮まり、抜いた場合は二度と生えてきません。この選択を後悔する方もいるため、健康な歯に手を加える場合には慎重に検討する必要があります。
まとめ
審美歯科は、口元の見た目を綺麗にするために行われる歯科治療です。近年では、見た目だけでなく機能性も重視した治療も増えてきています。
見た目を綺麗にすると生活の質を高められるというメリットがある一方で、自費診療となるため高額な費用がかかります。
しかし、一部医療費控除が受けられるケースもあります。「審美歯科を受けたいけど費用が気になる」という方は、歯科医師に一度相談してみましょう。メリット、デメリットを理解した上で、自身に合った治療を検討してみてはいかがでしょうか。
品川港南歯科・矯正歯科クリニックでは、痛みや施術時間を抑えながら自然な仕上がりの治療を目指しています。マウスピース矯正やセラミック治療、虫歯治療、ホワイトニングなどにも力を入れています。