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2022年10月10日

インビザラインの保定装置「リテーナー」とは?装着期間や後戻りの理由について解説!

歯と治療道具

インビザラインで歯をきれいに並べた後は、保定装置であるリテーナーを使用して歯の位置を安定させる必要があります。リテーナーが正しく使えていないと「後戻り」がおこるため、気をつけなくてはいけません。

今回はリテーナーの種類と装着期間、後戻りの理由についてわかりやすくまとめました。矯正治療をご検討中の方や、もうすぐ保定期間に入る方、現在保定期間中の方もぜひご参考ください。

インビザラインの保定装置「リテーナー」とは?

真っ白な歯の口内を診ている

リテーナーとは、矯正治療の仕上げに使用する装置のことで、メインの矯正治療で並んだきれいな状態を安定させる目的があります。

歯を動かした後にはかならず「後戻り」の現象がおこりますが、それによって歯並びが再び崩れるのを防ぐためにリテーナーが必要です。

装着中の痛みはない

メインの矯正治療とは違い、歯を意図的に動かすわけではないため、装着中の痛みはありません。食事制限も基本的にはなく、楽に続けることができます。

タイプによっては取り外しが可能

リテーナーは、ほとんどのタイプで取り外し可能です。食事をして外れたり、お手入れが難しくなったりする心配がありません。

お手入れには専用の洗浄液を使用する

取り外しが可能なリテーナーの場合は、歯磨きとは別に洗浄液を使用したお手入れが必要です。洗浄液によって浸けておく時間は異なるため、事前にご確認ください。必要以上に長く浸けると金属部分が溶けたり、破損の原因となったりするため注意が必要です。

市販のものを使用する場合は、かならず説明書通りにご利用ください。

毎日使用する必要がある

メインの矯正治療のように毎日使用する必要があります。装着時間が短すぎると後戻りがおこって計画通りにすすまない可能性があるため、気をつけなくてはいけません。

どうして後戻りが起こるの?

歯科医院が道具持って悩んでいる

リテーナーを使用することで後戻りが防げると理解していても、どうして後戻りがおこるのかが分からないという方は少なくありません。歯が動く仕組みを把握して、より理解を深めましょう。

矯正治療後におこる後戻りは、主に以下の2つの理由でおこります。

歯根膜の戻ろうとする性質

歯とそれを支える歯槽骨の間には、歯根膜(しこんまく)とよばれる組織が存在します。矯正治療では歯と一緒に歯根膜も移動しますが、形状が変わりにくい特徴をもっているため、力がかかっていなければゴムのように元の位置に戻ろうとします。

歯根膜が動けばそれに包まれている歯も動くため、戻らないよう保定装置を使って固定する必要があるのです。

「歯根膜がなければ後戻りはおこらない」と考える方は多いと思いますが、歯根膜がなければ歯を動かすこともできません。インプラントが矯正治療で動かせないのはそれが理由です。

歯槽骨の不安定さ

歯列矯正は組織が吸収と再生を繰り返すことで歯が移動する仕組みになっており、例えば右方向へ動かしたときは右側の歯根膜が一度縮み、その周辺の歯槽骨は溶かされます(吸収)。一方で左側の歯根膜は右に歯が引っ張られることで伸び、その周辺の歯槽骨は新しく作られてほかの部位と同じ状態に変化します(再生)。

歯槽骨がしっかりと再生されるまでは歯を十分に支えることができないため、余計な刺激を与えないよう保定装置を使って固定しなくてはいけません。

リテーナーの種類

歯ブラシと歯の模型

リテーナーにはいくつか種類が存在し、メリットとデメリットが異なります。生活環境や患者様の性格によっても適切なタイプが違うため、担当医とよく話し合って決めることが大切です。

ベッグタイプリテーナー

歯全体をワイヤーで囲むタイプの装置です。装着中は人目につきやすいのですが、取り外しが可能な分お手入れがしやすい特徴があります。

最近ではワイヤー部分が白や透明のタイプも製作できるため、以前よりも目立ちにくくなりました。

ホーレータイプリテーナー

全体をみるとベッグタイプリテーナーと似ていますが、こちらは前歯の範囲のみワイヤーで囲むタイプの装置です。取り外しが可能な点とワイヤー部分が白や透明のタイプも製作できる点は同じです。

マウスピースタイプリテーナー

透明なマウスピース型の装置です。ほかのタイプとは違って上下の歯が直接噛み合わないため噛み合わせの調整には不向きですが、審美性ではもっとも優れており、取り外しが可能な分、お手入れも簡単です。

睡眠時の歯ぎしりや食いしばりの癖がある場合は、装置が破損してしまう恐れがあるため、別の方法をすすめられることがあります。

リンガルタイプリテーナー

前歯の裏側に直接接着するタイプの装置です。装置といっても細いワイヤーのような見た目で接着範囲もそこまで広くはないため、慣れるまでに時間はかかりません。

固定式で「つけ忘れ」による後戻りの心配はありませんが、装置自体が外れる可能性もゼロではないため注意が必要です。また、装置周辺には汚れがたまりやすいことから、ほかの方法にくらべると虫歯や歯周病のリスクがあります。念入りなお手入れと定期的なクリーニングできれいな状態を保つことが大切です。

<リテーナーの種類一覧>

ベッグタイプ ホーレータイプ マウスピースタイプ リンガルタイプ
取り外し
審美性
衛生面
考えられるトラブル ・落として破損 ・落として破損 ・歯ぎしりや食いしばりで破損 ・噛み合わせが不安定になる ・虫歯や歯周病の発症 ・脱離

リテーナーの装着期間はどれくらい?

歯科医院で治療をしている

リテーナーの装着期間は、メインの矯正治療と同じくらいかかるとされています。それほど歯が安定するまでには時間が必要で、無理に短くしようとすると後戻りがおこる可能性があり、おすすめはできません。

固定式のリンガルタイプ以外は、患者様が意識して使用しなければ効果を得ることができないため注意が必要です。装着時間があまりに短いと、後戻りがおこって装置がはまらなくなる恐れもあります。

保定期間もメンテナンスが必要

どのタイプを選択してもトラブルが起こる可能性はゼロではないため、定期的なメンテナンスは必要です。ワイヤーの変形やマウスピースの破損、リンガルタイプであれば脱離をしていないかのチェックをおこない、普段のお手入れでは落とせない汚れをクリーニングで除去します。

リテーナーの破損は期間が延びる原因に

リテーナーが破損したり、装着時間が短いことで合わなくなったりすると、調整や再制作が必要になります。程度によっては1日で調整を終えることもありますが、再作製の場合は時間がかかります。必要な日数分、治療期間も伸びるため、忙しい方やすでに大切な予定がきまっている方は、リテーナーの扱いに十分気をつけましょう。

まとめ

歯科医院

インビザラインの保定装置であるリテーナーには、大きく分けて4種類存在し、患者様の生活環境や性格によっても適切なタイプが異なります。毎日しっかりと装着できるのであれば取り外しが可能なタイプをおすすめしますが、歯磨きとは別でお手入れが必要になるため、手間を省きたい方や装着をつい忘れてしまいがちな方は固定式の方法が向いているでしょう。歯ぎしりや食いしばりの有無も関係することから、普段の癖をチェックしておくことも大切です。

メインの矯正治療とほぼ同じ期間使用する必要があるため、ご自身に適切な方法をぜひ担当医と一緒にお選びください。