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インビザラインは、目立ちにくく取り外しが可能な点から、多くの人々に支持されているマウスピース矯正の一つです。日常生活への影響が少ないとされる矯正方法ですが、実際に始めてみると、外食の場面で戸惑うことも少なくありません。
特に、仕事や交際などで外食の機会が多い人にとって、マウスピースの取り扱いや食後のケアは大きな課題となります。
この記事では、インビザラインによる矯正の途中でも快適に食事を楽しむための注意点や工夫を詳しく解説します。外食時のマウスピースの取り外しのタイミング、食後の歯磨きが難しいときの対処法など、現実的で役立つ情報を紹介しています。
不安を解消し、インビザライン生活を充実させるためにも、ぜひ参考にしてください。
インビザラインとは

インビザラインとは、透明なマウスピース型の矯正装置を使用して歯並びを整える、目立ちにくい歯科矯正治療の一つです。従来のワイヤー矯正とは異なり取り外しが可能なため、食事や歯磨きの際には簡単に外すことができます。
見た目を気にする必要が少なく、日常生活に取り入れやすいという点から、多くの患者さまに支持されています。また、違和感が少なく、発音への影響も少ないというメリットもあります。
治療は一人ひとりの歯並びに合わせて設計されたマウスピースを段階的に装着することで進められます。通常、1~2週間ごとに新しいマウスピースに交換し、少しずつ歯を理想的な位置に動かしていきます。
ただし、インビザラインは1日に20〜22時間の装着が推奨されており、食事の時間を含めて長時間外していると治療の進行に影響を与えることがあります。そのため、外食時には計画的な対応が求められます。
インビザラインについての基本的な理解を深めておくことで、日常の中でもスムーズに矯正生活を送れるようになるでしょう。
インビザライン矯正中に外食をするときの注意点

インビザラインは、矯正中でも外食を楽しめますが、いくつかの注意点を意識する必要があります。特に重要なのは、マウスピースの取り扱いと保管方法です。これらを正しく行わないと、マウスピースの破損や紛失、さらには衛生面でのトラブルなどにつながる恐れがあります。
食事の際はマウスピースを外す
食事の際は必ずマウスピースを外すようにしましょう。インビザラインは食事中の使用が想定されていないため、装着したまま飲食をすると破損や変形の原因になります。
また、食べ物がマウスピースの内部に入り込むことで、細菌の繁殖を招く可能性もあり、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
飲み物は無糖のもの・お水・お茶にする
インビザライン矯正中は、食事中に飲む飲み物にも注意が必要です。糖分の多い飲料や色の濃い飲み物(コーヒー、赤ワインなど)は、マウスピースに着色や臭い移りを引き起こすことがあります。そのため、なるべく糖が含まれていないものやお水、お茶を選ぶのが無難です。
軽く水ですすぐ
外した直後のマウスピースは乾燥しやすく、表面に唾液が付着しているため、ケースに入れる前に軽く水ですすぐようにしましょう。水洗いが難しい環境であれば、ウェットティッシュなどで簡単に拭いてからケースに収めるだけでも衛生的です。
取り外したらすぐに専用のケースに収納する
マウスピースの保管方法にも注意が必要です。外したマウスピースをそのままティッシュに包んでおくと、気づかないうちに紛失したり、変形したりする危険があります。外食時には必ず専用のケースを持ち歩き、取り外したらすぐにケースに収納する習慣をつけましょう。
衛生面を保つためにも、マウスピースケースは定期的に洗浄し清潔に保つことが大切です。
装着時間が短くならないようにする
マウスピースの装着時間を守るよう意識することも重要です。1回の外食でも、長時間にわたって装着を忘れると矯正の進行に悪影響を及ぼす可能性があります。
食事の時間を含めて、1日20〜22時間の装着時間を守れるよう、計画的に行動することが求められます。
外食時にマウスピースを外すタイミング

お店での食事を楽しむためには、マウスピースを外す適切なタイミングを把握しておくことが非常に重要です。慌ただしく取り外すことにならないよう、事前に流れをイメージし、落ち着いて行動できるようにしておくと安心です。
お店に入る前
飲食店に入る前にあらかじめ外しておくと、注文なども慌てずにできます。入店前に近くの建物のトイレや化粧室などに寄ると、そこで落ち着いてマウスピースを外せます。
また、着席後に慌てて外す必要がなく、周囲の目も気にせずスマートに食事を始められます。
料理が運ばれてくる直前
注文した後、料理が提供される前に外すのも一つの手です。会話の途中で席を立つのが難しい場合や、ビジネスシーンで食事の流れを壊したくないときに有効です。
ドリンクの注文後
色のついた飲み物やアルコール類を注文した場合は、乾杯の前にマウスピースを外しておくのが理想です。マウスピースをつけたまま飲むと着色や変形、さらには臭い移りの原因になることもあります。飲み始める前にさりげなく外すことで、マウスピースの劣化を防げます。
外食時に歯磨きができないときは

矯正中は、食後すぐに歯磨きをしてからマウスピースを装着するのが理想ですが、外食時などでは、すぐに歯磨きができない状況も少なくありません。そんなときでも、できる限り口腔内を清潔に保つための工夫を知っておくことが大切です。
口をしっかりすすぐ
最も簡単で効果的なのが口をしっかりすすぐことです。食後すぐに水やうがい用のマウスウォッシュで丁寧に口をゆすぐだけでも、食べカスや糖分をある程度洗い流すことができます。
小型のセルフケアグッズを活用する
歯ブラシが使えない場面でも、携帯用のデンタルフロスや歯間ブラシを活用することで、歯と歯の間の食べかすを除去できます。これらは小型で持ち運びやすく、外食時のバッグに入れておくと便利です。
デンタルフロスは特に繊維が細かく、マウスピースを装着する前の最低限のケアとして有効です。
ガムやタブレットを噛む
ガムやキシリトール入りのタブレットも応急的な手段として有効です。
ただし、マウスピースを装着したままガムを噛むのは厳禁です。食後・装着前の一時的な口腔ケアの一環にとどめましょう。ガムは唾液の分泌を促進する効果があり、口内の自浄作用を高める助けになります。
周囲に配慮したケア方法を考えておく
外出先での口腔ケアでは、周囲の目が気になるという人も少なくありません。あらかじめ鏡のあるトイレを探しておいたり目立ちにくい携帯用ケアグッズを選んだりと、ストレスなくケアができる工夫をしておくことも大切です。
無理なく続けられる方法を見つけておくと、外食中の不安も軽減されます。
帰宅後に丁寧なケアをする
外出先では最低限の対応しかできなくても、帰宅後にしっかりと歯磨きとマウスピースの洗浄を行えば問題ありません。夜に丁寧なケアをすることで、日中に不足した口腔衛生管理をカバーできます。
マウスピースは専用の洗浄剤や流水でしっかりと洗い、翌日に備えましょう。
まとめ

インビザラインによる矯正の途中であっても、工夫と準備をすれば、外食を楽しむことは十分に可能です。マウスピースを外すタイミングや保管方法、歯磨きができないときの対処法などを把握しておくことで、慌てずに対応できるようになります。
外出先では、衛生面やマナーへの配慮も大切です。専用ケースや携帯用ケアグッズを常に持ち歩くことで、突然の外食の機会にも安心して対応できます。また、マウスピースを外している時間が長くなると治療効果に影響が出るため、時間管理の意識を持ち続けることも重要です。
インビザラインのメリットを活かしながら、無理なく外食を楽しむには、自分自身のライフスタイルに合わせた工夫が不可欠です。
品川港南歯科・矯正歯科クリニックでは、痛みや施術時間を抑えながら自然な仕上がりの治療を目指しています。マウスピース矯正やセラミック治療、虫歯治療、ホワイトニングなどにも力を入れています。