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ドライマウスは、唾液の分泌量が低下し、口の中が常に乾燥する状態です。不快感があるだけでなく、口腔内の健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
ドライマウスの症状が進行すると、口臭や虫歯、さらには味覚の異常などが現れることもあり、日常生活に支障をきたすことがあるため注意が必要です。
この記事では、ドライマウスの具体的な症状や原因、改善方法、対策、さらには歯科医院での治療内容について詳しく紹介します。ドライマウスに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
ドライマウスとは
ドライマウスは、唾液の分泌が減少して口の中が乾燥する状態のことです。唾液腺の機能が低下したり、全身の病気や薬の副作用などによって引き起こされることがあります。
ドライマウスになると口の渇きだけではなく、さまざまな健康リスクを伴うため適切なケアと治療が必要です。
ドライマウスの症状
以下に、ドライマウスの主な症状について解説します。
口の中の乾燥
ドライマウスの最も一般的な症状は、口の中が常に乾いている感覚です。唾液の分泌が不足するため、口の中に粘り気を感じたり、食べ物が口の中にくっつくように感じたりすることがあります。
乾燥感は、特に夜間や起床時に強く感じることが多いです。
飲み込みが難しくなる
唾液は、食べ物を柔らかくして飲み込みやすくする役割を持っています。ドライマウスでは唾液の分泌が減少するため、食べ物を飲み込むのが難しく感じることがあります。
特に、固形物や乾いた食べ物を食べるときに、喉に引っかかるように感じることが多いです。
口臭が発生する
唾液は、口腔内の細菌を洗い流し口臭を防ぐ役割も果たしています。ドライマウスでは唾液の自浄作用が低下するため、口臭が発生しやすくなります。
口内炎や舌の痛みが生じる
口の中が乾燥すると、粘膜が刺激を受けやすくなり口内炎や舌の痛みが生じることがあります。食事や会話が苦痛に感じることもあるでしょう。
味覚の異常が起きる
唾液が不足すると、食べ物の味を十分に感じ取ることが難しくなります。食べ物の味がぼんやりと感じられたり、味覚が鈍くなったりすることがあります。
また、金属のような味を感じるなど、食事の楽しみが減少するかもしれません。
ドライマウスの原因
ドライマウスの原因はさまざまで、特定の要因が単独、または複合的に影響を及ぼすことがあります。以下に、ドライマウスの主な原因を解説します。
加齢
加齢により、唾液腺の機能が自然と低下することがあります。特に、女性は更年期に入るとホルモンバランスの変化によって唾液の分泌が減少し、ドライマウスになる方が増えます。
加齢による唾液腺の萎縮や機能低下は、ドライマウスの一般的な原因の一つです。
薬の副作用
抗うつ薬、抗ヒスタミン薬、降圧薬、利尿薬など、さまざまな薬物が唾液の分泌を抑制することがあります。唾液腺の働きを抑え、ドライマウスを引き起こすことが知られています。
薬を服用している方が口腔の乾燥を感じる場合、薬が原因である可能性があります。
全身疾患
シェーグレン症候群や糖尿病などの全身疾患も、ドライマウスの原因となります。シェーグレン症候群は自己免疫疾患の一種で、唾液腺や涙腺に炎症を引き起こします。唾液や涙の分泌が大幅に減少するため、ドライマウスやドライアイになる方が多いです。
また、糖尿病では、血糖値のコントロールが不十分な場合、唾液の分泌が低下しやすくなります。
ストレスや不安
精神的なストレスや不安が長期間続くと、自律神経のバランスが乱れて唾液分泌が抑制されることがあります。特に、交感神経が過度に活性化すると唾液の分泌が減少し、ドライマウスの症状が現れやすいでしょう。
精神的な健康状態が、口腔内の状態にも大きく影響することが分かっています。
生活習慣や環境
喫煙や過度の飲酒は、唾液腺に悪影響を与えて唾液の分泌を抑制することがあります。また、エアコンや暖房による乾燥した環境に長時間さらされることも、口腔内の乾燥を引き起こす要因となるでしょう。
これらの生活習慣や環境要因も、ドライマウスの原因として考えられます。
ドライマウスの改善方法
ドライマウスを放置するとさまざまな口腔トラブルを引き起こす可能性があるため、早めの改善が重要です。以下に、ドライマウスを改善するための具体的な方法を紹介します。
生活習慣を見直す
ドライマウスの改善には、禁煙が効果的です。また、ストレスが唾液分泌を抑制することがあるため、リラクゼーションや適度な運動を取り入れてストレスを軽減しましょう。
加湿器の使用
乾燥した室内ではドライマウスが悪化することがあります。加湿器を使用して室内の湿度を適切に保つことで、口腔内の乾燥を防げるでしょう。
また、夜間の睡眠中に口が乾燥しやすい場合は、寝室の湿度を高めると効果的です。
医療機関で治療する
ドライマウスが重度の場合は、医療機関での治療が必要となることがあります。歯科医院では唾液代替製品や保湿ジェルなどが処方されることがあります。これらを利用すれば、口腔内の乾燥を緩和できます。
また、必要に応じて、唾液腺の機能を改善する薬剤が処方されることもあります。
ドライマウスの対策方法
以下に、ドライマウスの症状を和らげるための対策方法を紹介します。
こまめに水分補給をする
ドライマウスの最も基本的な対策は、こまめに水分を補給することです。水やぬるま湯を少しずつ頻繁に飲めば、口の中を潤し乾燥を防ぐことができます。砂糖や酸味の強い飲み物は逆効果になることがあるため、純粋な水を選びましょう。
唾液腺を刺激する食品やガムを利用する
唾液腺を刺激するために、酸味のある食品やシュガーレスガムを摂取するのも効果的です。例えば、レモンや梅干しなどの酸味の強い食品は、唾液の分泌を促進します。また、ガムを噛むことで唾液腺が刺激され、唾液の分泌が促進されます。
ただし、砂糖入りのガムは虫歯のリスクがあるため、シュガーレスガムを選びましょう。
歯医者で行うドライマウスの治療内容
歯科医院では、ドライマウスの原因を特定し、それに応じた治療を提供しています。以下に、歯科医院で行われるドライマウスの主な治療内容を紹介します。
唾液腺マッサージと唾液分泌促進剤の処方
唾液腺の機能を活性化させるためのマッサージを行うことがあります。唾液腺を適切に刺激することで唾液の分泌が促進され、口腔内の乾燥が軽減されます。
また、必要に応じて唾液分泌促進剤が処方されることもあります。唾液腺の働きを助け、自然な唾液分泌を促します。
保湿剤や唾液代替品の使用
ドライマウスの症状が強い場合、保湿剤や唾液代替品を処方することもあります。口腔内に潤いを与え、乾燥による不快感を軽減します。
特に、夜間や日中に口の中が乾燥しやすい場合、保湿製品が有効です。
専門的な口腔ケアの指導
ドライマウスの患者さまに対して、日常の口腔ケア方法を指導します。適切なブラッシングやフロッシングの方法、使用する歯磨き粉や洗口液の選び方など、ドライマウスの症状を悪化させないようなケアが推奨されます。
特に、フッ素配合の歯磨き粉や、アルコールを含まない洗口液の使用が効果的です。
根本原因の治療
ドライマウスが特定の全身疾患や服用中の薬剤によって引き起こされている場合、それらの治療を行います。例えば、シェーグレン症候群や糖尿病が原因であれば、その治療を優先します。
また、薬の副作用が疑われる場合は、処方医と相談し薬の見直しを行うこともあるでしょう。
歯医者で行うドライマウスの治療費用
歯科医院でドライマウスを治療する場合、基本的に自費診療となり保険適用外です。ドライマウスの治療が通常、日常生活の質を改善する目的で行われるためです。
自費診療として行われるドライマウスの治療費用は、治療内容や使用する製品によって大きく異なります。例えば、唾液分泌を促すためのマッサージや、特殊な保湿剤や唾液代替品の使用が含まれる場合、1回の治療で1万5,000円〜3万円程度の費用がかかることがあります。
加えて、定期的な治療や検診が必要な場合は、総額がさらに増える可能性があります。
まとめ
ドライマウスは、唾液の分泌が減少し口の中が乾燥する状態です。生活の質を低下させるだけでなく、虫歯や歯周病、口臭、味覚異常などさまざまな口腔トラブルの原因となります。
主な原因としては、加齢や薬の副作用、ストレス、全身疾患、さらには生活習慣や環境の影響が挙げられます。
ドライマウスの改善には、こまめな水分補給や唾液分泌を促す食品の摂取、禁煙やストレス管理などの生活習慣の見直しが効果的です。また、歯科医院での専門的な治療や指導も重要です。
ドライマウスを感じた場合は早めに対策をとり、症状が改善しない時は歯科医師に相談することが大切です。
品川港南歯科・矯正歯科クリニックでは、痛みや施術時間を抑えながら自然な仕上がりの治療を目指しています。マウスピース矯正やセラミック治療、虫歯治療、ホワイトニングなどにも力を入れています。