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インビザラインで歯並びを整えながら、ホワイトニングもしたいと考えている方はいませんか。白く整った歯並びに憧れる方は多いでしょう。白い歯と美しい歯並び、両方を同時に手に入れたいと考える方も少なくありません。
今回は、インビザライン治療中にホワイトニングは可能なのかを解説します。同時に行う場合の注意点なども解説するので、インビザライン治療中でホワイトニングを検討している方は、ぜひ参考にしてください。
ホワイトニングとは?
歯科医院で行われるホワイトニングの種類は、以下のとおりです。
・オフィスホワイトニング
・ホームホワイトニング
・デュアルホワイトニング
それぞれ特徴があるので、ご自身にあったホワイトニング方法を選択することが大切です。以下、特徴を解説します。
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングとは、歯科医院で行うホワイトニングです。歯科医師や歯科衛生士などの有資格者が施術を行います。
オフィスホワイトニングでは、過酸化水素を主成分とする薬剤を使用します。過酸化水素は、歯の着色を漂白すること、エナメル質の表面構造を変えて光の乱反射を起こすことの2つの作用を期待できる薬剤です。
オフィスホワイトニングは漂白効果が高く、1回の施術でも効果を感じやすいホワイトニング方法です。オフィスホワイトニングは歯科医院で行うため、トラブルが起きた際も適切な対応をしてもらえることがメリットでしょう。
ただし、ホワイトニング効果の持続期間が短く、後戻りしやすいデメリットがあります。持続期間は3〜6か月ほどなので、白さを持続させたい方は定期的にホワイトニングを受けなければなりません。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、自宅で行うホワイトニングです。歯科医院でマウスピースを作成し、処方されたホワイトニングの薬剤をマウスピースに流し込んで2〜3時間ほど装着することで、歯を漂白します。
ご自身の好きな時間にホワイトニングできるため、歯科医院に来院する時間を取れない方でも歯を白くすることが可能です。
ホームホワイトニングでは、過酸化尿素を主成分とする薬剤を使用します。過酸化尿素は歯の内側に浸透して漂白するため、即効性はありません。時間をかけてゆっくりと作用するため、白さを実感するまでに2〜4週間ほどかかります。
ゆっくりと時間をかけて漂白するので、後戻りしにくいことが特徴でしょう。効果の持続期間は6か月〜1年と、オフィスホワイトニングと比較して長いです。マウスピースがあれば、ホワイトニング薬剤を購入するだけで再度ホワイトニングを行えます。
デュアルホワイトニング
デュアルホワイトニングは、歯科医院で行うオフィスホワイトニングと、自宅で行うホームホワイトニングを併用するホワイトニングです。オフィスホワイトニングの即効性と、ホームホワイトニングの持続性を得ることができます。
使用する薬剤の効果も異なるため、併用することでより白く美しい歯を手に入れることができるでしょう。デュアルホワイトニングでは、ホワイトニング効果が得られにくいテトラサイクリン歯や失活歯でも十分な効果を得られるケースが多いです。
インビザライン治療中にホワイトニングはできる?
インビザライン治療中にホワイトニングすることは可能です。
しかし、インビザライン治療中のホワイトニングは推奨されていないため、歯科医院によっては断られる場合もあります。インビザラインとホワイトニングを同時に受ける場合は、注意点があることを理解しましょう。
インビザラインは、マウスピースを使用する矯正法なので取り外しが可能です。そのため、オフィス・ホームどちらのホワイトニングも選択できます。それぞれのホワイトニングの特徴を理解して、歯科医師の意見も考慮しながらご自身に合った方法を選択しましょう。
インビザライン治療中にホワイトニングをするタイミング
インビザライン治療中のホワイトニングは、保定期間に入ってから行うと効果を最大限得ることができるでしょう。保定期間とは、歯の移動が完了している状態で、整った歯並びが後戻りしないように固定する期間です。
保定期間中は歯並びが整っているので、ホワイトニング薬剤が歯に均等に行き渡ります。色むらが生じるリスクは低いでしょう。
ただし、インビザラインの歯を動かす矯正期間は、長い方で2〜3年ほどかかります。保定期間に入るまで待てない方は、歯科医師に相談してベストなタイミングを見極めてもらいましょう。
インビザライン治療中にホワイトニングをする場合の注意点
インビザライン治療中にホワイトニングすることは可能ですが、注意点があります。インビザライン治療中にホワイトニングする場合の注意点は、以下の2つです。
・色むらが生じやすい
・知覚過敏のリスクが高い
それぞれ解説します。
色むらが生じやすい
インビザライン治療中にホワイトニングを行うと、色むらが生じる可能性が高いです。
歯が重なり合って生えている部分がある場合、すき間までホワイトニング薬剤を浸透させることは難しいでしょう。アタッチメントを付けている場合、アタッチメント部分には薬剤が浸透しません。
そのため、インビザラインで歯並びがきれいに整ったときに、ホワイトニングを受けた際に重なっていた部分や、アタッチメントを付けていた部分が、色むらとして現れるリスクがあります。
インビザライン治療中にホームホワイトニングを行う場合、インビザラインのマウスピースを利用してホワイトニングを行うことが多いです。
インビザラインのマウスピースは歯を動かす目的で作られているため、圧力が強い部分と弱い部分が存在します。ホワイトニングの薬剤が歯の表面に均等に行き渡らず、色むらとして現れる可能性があるでしょう。
インビザライン治療中にホワイトニングを検討している方は、ある程度歯並びが整ってから行うとよいでしょう。
知覚過敏のリスクが高い
インビザライン治療中は、歯に矯正力を加えているため外部からの刺激に反応しやすい状態です。歯科医院で取り扱うホワイトニングの薬剤は濃度が高いため、知覚過敏のリスクが伴います。
矯正中にホワイトニング剤の刺激が加わると、歯が反応しやすいため知覚過敏の症状がより強く出る可能性が高いでしょう。もともと知覚過敏の症状がある方は、特に注意が必要です。
インビザラインのマウスピースを使ってホームホワイトニングを行う場合、薬剤を溜める液だまり部分がありません。マウスピースを装着した際に薬液が外に流れ出ると、歯茎にしみる・痛む症状が出るリスクがあります。マウスピースに流し込む薬剤の適量を把握する必要があるでしょう。
まとめ
インビザライン治療中にホワイトニングすることは可能です。
ただし、インビザライン治療中にホワイトニングすることを推奨している歯科医院は少なく、断られるケースもあるでしょう。インビザライン治療中にホワイトニングを希望する場合は、保定期間に入ってから行うことで、効果を最大限得ることができます。
保定期間までホワイトニングを待てない方は、色むらや知覚過敏のリスクを理解したうえで受けましょう。
インビザライン治療直後や歯並びの状況によってはホワイトニングを同時にできない場合があります。ご自身がインビザラインとホワイトニングを同時に行えるか気になる方は、歯科医師に相談するとよいでしょう。